一般的には、彼らは金銭を受け取っていると考えられます。しかし、そこには大きな変遷があったのです。「ホイール・オブ・フォーチュン」というスロットマシンをきっかけに、各スロットマシン・メーカーは俳優、テレビ番組、映画などから知的財産のライセンスを得ようと奔走するようになりました。
ベラジョンのビデオスロットで1800種類を超えるスロットゲームをプレイ
一般的には、彼らは金銭を受け取っていると考えられます。しかし、そこには大きな変遷があったのです。「ホイール・オブ・フォーチュン」というスロットマシンをきっかけに、各スロットマシン・メーカーは俳優、テレビ番組、映画などから知的財産のライセンスを得ようと奔走するようになりました。
ホイール・オブ・フォーチュンがカジノに登場したのは1996年のことです。大成功を収めたTVゲームショーをほとんど真似たマシンで、「ホイール!オブ!フォーチュン!」と歌う曲が流れ続け、スピニング・ホイール・ボーナス・ラウンドが用意されていました。テレビ番組が成功するとすぐに、このギャンブルマシンも人気の的となりました。
パットとヴァンナ(ゲームショーの出演者)の取り分に関する資料は見つかっていませんが、かなりの口座残高が見つかっています。
IGT社の元重役が2003年に認めたところによれば、「ホイール・オブ・フォーチュン」の1台あたりの謝礼金は1日平均で300ドル以上だったそうです。当時、カジノフロアに設置されていた約12,000台のホイールスロットで計算すると、1日で360万ドル、1年で13億ドル以上となります。今から15年前のことです(ホイールはスロットマシンの中で一番長い歴史をもっています)。
このマシンが好評を博したため、スロットメーカーはテレビ番組のライセンスを更に取得し始めました。そして、40〜60歳代のスロットゲーマーをターゲットにした「I Love Lucy」、「Gilligan’s Island」、「Happy Days」などの番組提供が開始されました。
初めは番組の著作権者(メーカー、放送局、配給会社、協定エージェンシーなど)に10万ドル程度のボーナスが支払われるという仕組みでしたが、のちに前金制で1台あたり500~1,000ドルが支払われるようになりました。有名人の顔や声が機器のディスプレイに使用される場合、彼らはメーカーとの契約に基づき、ロイヤリティの一部も受け取ることができます。
往年のスターたちは当初、スロットマシンに関わることをためらい、なかなかスロットメーカーとライセンス契約を結ぼうとはしませんでした。「ホイール・オブ・フォーチュン」が成功した理由のひとつは、それまでアトランティック・シティやバハマなどのカジノ業界で働いていたマーヴ・グリフィンが立ち上げたからでした。しかし、のちにある出来事が起こります。
スロットマシンのベンダーが契約金を釣り上げたのです。ルシール・ボールやデジー・アーナズの家族から「アイ・ラブ・ルーシー」の権利を買い取る際には1,000万ドルが支払われ、人々の関心を集めました。そしてフランク・シナトラの遺族も、彼の死からわずか6カ月後にスロット契約を結んだのでした。